神前式の会場は、見学の前に費用と条件で絞って大丈夫です。公式ページで金額を確認できた3つの神社では、神様へのお供えとして納める初穂料が、日吉大社の8万円以上から北野天満宮の本殿挙式の30万円まででした。参列人数の上限も、披露宴ができるかどうかも、神社ごとに決まっています。どちらも公式サイトか電話で分かります。

神社の金額と条件は、2026年10月12日に各公式ページで確認した値です。変わることがあるので、申し込む前に最新の案内を見てください。

神前式を挙げた人は3人に1人。会場は神社とは限らない

神様の前で結婚を誓う挙式が、神前式です。今の形は、明治33年(1900年)の皇太子(のちの大正天皇)のご結婚の儀式に大きな影響を受けたと、神社本庁は説明しています。

リクルートブライダル総研の「結婚マーケット調査2025」(2026年1月公表)で、国内で挙式をした人の形式を見ます。最多はキリスト教式(教会式)の36.2%で、次が神前式の33.1%です。人前式は19.7%、仏前式は10.2%でした(調査数583、補正後)。3人に1人は神前式です。

年代別では、25〜29歳が34.1%、30〜34歳が31.9%、35〜39歳が31.1%、40歳以上が39.5%でした(調査数は各年代114〜151)。24歳以下は21.5%です(調査数48)。調べたのは、2024年4月〜2025年3月に挙式などを行った20〜49歳の男女です。前年までとは対象が違うので、過去の割合との比較には向きません。

同じ調査で、挙式の会場も聞いています。調査数は形式と同じです。結婚式場が54.7%、ホテルが22.0%、神社は6.2%でした。神社で挙げた人がみな神前式だったと仮定しても、神前式の33.1%のうち神社は6.2%分です。残る26.9%分は、神社の外です。神前式を挙げた人の8割以上にあたります。その多くは結婚式場やホテルの神殿だと、編集部は見ています。

神前式の費用。確かめた初穂料は8万円以上から30万円

神社本庁によると、神様へのお供えとして神社に納めるお金を、初穂料といいます。神社の結婚式では、挙式の料金にあたります。金額を確認できた3つの神社を並べます。

  • 日吉大社(滋賀県):8万円以上。それを超える分はお気持ちです。控室などの料金を含みます。
  • 太宰府天満宮(福岡県):12万円。挙式料のみで、更衣室は別に2万円です。
  • 北野天満宮(京都府):本殿挙式が30万円(巫女舞と雅楽つき)、紅梅殿挙式が15万円(雅楽つき)。

金額が載っていない神社もあります。東京大神宮と熱田神宮会館の挙式のページが、そうでした。資料請求や電話で確かめます。

北野天満宮のように、社殿で金額が変わる神社もあります。そして初穂料は、結婚式にかかるお金の一部です。衣装、写真、会食(披露宴)は、3つの神社とも別に手配する形です。

全体の水準も見ておきます。結婚マーケット調査2025調べでは、費用の総額(挙式・披露宴・食事会の合計)の平均は、挙式だけの人で140.4万円(調査数122)、挙式と披露宴の両方を行った人で298.6万円(調査数306)でした。神前式だけの総額は、報告書を確認した範囲では載っていません。公式サイトで確認した式場の費用は、結婚式の費用相場にあります。

神前式の流れ。儀式はほぼ同じで、順番と付け足しが違う

神社本庁が示す式次第(儀式の順序)の一例は、着席から退席まで12の手順です。着席と退席、一礼、お供えの上げ下げを除くと、中心は次の6つです。

  1. 修祓(しゅばつ):神職(神主)がお祓いをします。
  2. 祝詞奏上(のりとそうじょう):神職が結婚を神様に報告し、末永い幸せを祈ります。
  3. 三献の儀(さんこんのぎ):新郎新婦が3つの盃で御神酒をいただきます。三三九度とも呼びます。
  4. 誓詞奏上(せいしそうじょう):新郎新婦が誓いの言葉を読み上げます。
  5. 玉串拝礼(たまぐしはいれい):新郎新婦が玉串(榊の枝)を供えて拝礼します。
  6. 親族盃の儀(しんぞくはいのぎ):両家の親族が御神酒をいただきます。

式次第を公式サイトで確認できた東京大神宮、太宰府天満宮、北野天満宮、日吉大社の4つにも、親族盃の儀を除く5つの儀式はそろっていました。参進(挙式の場まで列になって進むこと)と指輪交換も、4つとも式次第にあります。所要時間は、太宰府天満宮で約45分です。

違うのは、順番と、儀式の扱いです。4つのうち、親族盃の儀がないのは日吉大社だけで、指輪交換は北野天満宮と日吉大社では希望制です。北野天満宮は、誓詞奏上のあとに三献の儀を行います。呼び名も少し違い、太宰府天満宮では、三三九度を「誓盃の儀」、誓詞奏上を「誓詞奉読」と呼びます。

申し込みの段取りも、神社ごとに少しずつ違います。太宰府天満宮は、挙式の1年前から電話で仮予約ができ、本申し込みは3か月前までです。日吉大社は先着順で、仮申し込みをすると、約1か月は日程を押さえてもらえます。

会場は3つの型。違いは披露宴をどこでするか

会場は、披露宴の扱いで3つの型に分けられます。

いちばん単純なのは、挙式だけを神社で行う型です。披露宴は別に手配します。太宰府天満宮は、披露宴を行えないと明記しています。日吉大社も披露宴の施設がなく、挙式のみの受付です。

神社の公式サイトが、披露宴の会場まで案内する型もあります。東京大神宮は、披露宴を大神宮会館(神路の間、五十鈴の間、瑞穂の間)で案内しています。熱田神宮は、公式サイト内の熱田神宮会館のページに、挙式の3会場(大前、儀式殿、みなも神殿)と披露宴会場を載せています。

ホテルや結婚式場の神殿を使う型もあります。名古屋東急ホテルウエディングは、挙式をチャペル、マリエローザ、婚儀殿の3つから選べます。婚儀殿が神前式の神殿で、披露宴会場は15会場です。婚儀殿のページに料金の記載はなく、見積もりで確かめます。

合う型は、参列する人数と披露宴の有無でおよそ決まります。編集部の見立てです。

見学の前に、公式サイトと電話で確かめる5点

次の5点は、見学に行かなくても分かります。合わない会場を先に外せば、回る数が減ります。

参列人数の上限は、神社によって幅があります。

  • 日吉大社:原則として各家20名以内
  • 北野天満宮:本殿は各家20名以内、紅梅殿は各家12名以内
  • 太宰府天満宮:両家合わせて40名
  • 熱田神宮の大前挙式:親族40席と友人40席の80名まで

両家合わせると、上限は24名(紅梅殿)から80名まで開いています。挙式に出た人数の平均は、挙式だけの人で40.2人、披露宴も行った人で49.3人でした(結婚マーケット調査2025調べ)。自分たちのゲストの数と比べます。上限に新郎新婦や子どもが入るかも聞きます。熱田神宮会館のみなも神殿の披露宴会場は、新郎新婦と子どもも人数に入ります。

披露宴の場所も決めます。神社で挙式だけにして会食を別に組むのか、同じ施設で続けるのか。続けるなら、会場の定員と費用も聞きます。

初穂料や挙式料に何が入っているかを聞きます。更衣室や控室、雅楽や巫女舞を含むかどうかは、上の3つの神社でもまちまちでした。

日程の決まりも、会場で変わります。太宰府天満宮は午前11時と午後2時の1日2回で、北野天満宮は年末年始に挙式を行わず、祭典や行事の都合で受け付けられない日があります。日吉大社は先着順です。希望の日が決まっているなら、先に確かめます。

衣装と写真は、手配のしかたが会場で違います。日吉大社は衣装店や写真店と提携しておらず各自で申し込み、北野天満宮は指定の業者を紹介します。外部の業者を使えるかは、会場に聞きます。

公式サイトに神前式とある式場を数えた

公式サイトの数字(2026年10月13日時点)。母数と算出方法は /data。

当サイトが公式サイトの文章を確認した式場のうち、神前式の挙式を行えると読み取れたのは、214式場です。記載がない式場は「不明」の扱いです。「できない」とは決めず、この数にも入れていません。確認できた式場の数であり、神前式ができる式場の総数ではありません。

見学の予約は、条件で絞ってから

編集部は、見学に行くのは条件に合う数か所で足りると考えています。参列人数と披露宴をするかどうかを二人で決め、合わない神社や式場を外し、残った会場に電話をして見学を入れます。この順です。見学で聞くことは、式場見学で確認することにチェックリストでまとめています。

見学の場は気分が盛り上がりやすく、京都府消費生活安全センターは、急がされてもその場で契約や申込金の支払いをしないよう呼びかけています。ホテルや結婚式場の神殿では、契約が成立する時期、キャンセル料がかかる時期と金額、お金が返金されるかを、契約書と担当者の両方で確かめます。神社に納める申込金も同じです。太宰府天満宮は本申し込みで1万円を納めますが、キャンセル時の扱いはページに書かれていません。申し込む前に聞きます。

式場は県や市から探せます。数字の集め方と算出方法は、データのページにまとめています。金額は目安です。最終の金額は、各会場の見積もりで確認してください。

よくある質問

神前式の費用はいくらかかりますか。

神社に納める初穂料は、公式ページで金額を確認できた3つの神社で、8万円以上から30万円でした。日吉大社は8万円以上、太宰府天満宮は12万円(更衣室は別に2万円)、北野天満宮は本殿挙式が30万円、紅梅殿挙式が15万円です。衣装、写真、会食は別に手配します。結婚マーケット調査2025には神前式だけの総額がなく、挙式だけを行った人は平均140.4万円、挙式と披露宴の両方を行った人は平均298.6万円です。

神前式の流れを教えてください。

神社本庁が示す一例は、修祓、祝詞奏上、三献の儀(三三九度)、誓詞奏上、玉串拝礼、親族盃の儀の順です。東京大神宮、太宰府天満宮、北野天満宮、日吉大社の式次第にも、親族盃の儀を除く5つの儀式が入っていました。順番や、指輪交換が希望制かどうかは神社で違います。所要時間は、太宰府天満宮で約45分です。

神社で挙式したあと、披露宴もできますか。

神社によります。太宰府天満宮と日吉大社は挙式のみで、披露宴は別に手配します。東京大神宮は大神宮会館、熱田神宮は熱田神宮会館で披露宴の会場を案内し、北野天満宮は指定の業者を紹介しています。名古屋東急ホテルウエディングのように、神殿のあるホテルでは、同じ施設の披露宴会場を選べる例もあります。

神前式には何人まで呼べますか。

上限は神社ごとに決まっています。日吉大社は原則として各家20名以内、北野天満宮は本殿が各家20名以内(紅梅殿は各家12名以内)、太宰府天満宮は両家合わせて40名、熱田神宮の大前挙式は80名までです。結婚マーケット調査2025では、挙式に出た人数の平均は、挙式だけの人で40.2人、披露宴も行った人で49.3人でした。

神前式は神社以外でも挙げられますか。

挙げられます。ホテルや結婚式場にも神前式の神殿があり、名古屋東急ホテルウエディングの婚儀殿が一例です。結婚マーケット調査2025では、神前式を挙げた人が33.1%、会場が神社だった人が6.2%でした。神社の全員が神前式と仮定しても、神前式を挙げた人の8割以上は神社の外で挙げた計算です。

神前式の予約は、いつから必要ですか。

受け付けの時期は神社で違います。太宰府天満宮は挙式の1年前から電話で仮予約でき、本申し込みは3か月前までです。日吉大社は先着順で、仮申し込みをすると約1か月は日程を押さえてもらえます。希望する神社の公式ページか電話で確かめます。

氏子や信者でなくても、神社で挙式できますか。

確認した東京大神宮、太宰府天満宮、北野天満宮、日吉大社、熱田神宮会館の公式ページには、氏子や信者に限るという記載は見つかりませんでした。受け付けの条件は神社が決めるので、申し込む前に電話で聞きます。